*絶叫
このままではゴジラの手で機龍の原子炉が爆発する! 絶対にゴジラを倒さなければと思ったとたん、機龍から伝わる焦り混じりの怒りめいた反応に省次は悟った。機龍の側もこちらが感じているものを感受しているのだと。だがこの身にのしかかる重みとまがう圧力とは裏腹に身動き一つできぬ機龍の姿を認め、省次は圧力に抗しつつ白神に叫ぶ。
「機龍は抑えています。ゴジラをなんとか止めてください!」
「ビオランテ!」
間髪を入れず呼ばわる声に応じ、ゴジラの足下から膨大な根が脚から腰、そして胴にまで絡みつくや棘を介しゴジラの肉を灼く溶解液! 白煙を上げる巨獣の背後に飛沫の中から表れた先ほど以上にゴジラに似てきた頭部が再生途上の背鰭を食いちぎる次の刹那、胸元に絡みついた根を引きちぎりつつ向き直ったゴジラが自分そっくりの敵の喉笛に食らいつく。もはや共食いさながらの死闘に立ち竦む省次の眼前で、食らいついたゴジラの口から溢れる青い光! 背鰭の傷で威力の落ちた熱線だと気づいたとたん、焼き切られたゴジラそっくりの首がもげ落ちる! だが黒焦げの傷が次の瞬間不気味に蠢き始めたそのとき、棒立ちと見えた英理加が首を無くした巨体に両手を差し伸べて絶叫する言葉に若者は驚愕する!
「再生しないでビオランテ! その傷は私で塞ぎなさい!」
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コメント
ひとちゃん
2021年 02月25日 23:07
そうなんですよね
今更ではありませんが!
機龍もビオランテも同じ
ゴジラ細胞から復活。
なんとも夜の海から出てくる
大きな物体、ビオランテ!
長いツル触手でゴジラが縛られ
あの溶解液と白い煙、あの場面もリアルでしたw
思い出しますね (^^ゞ
ふしじろ もひと
2021年 02月26日 00:28
そぼく純さま、こんばんは。このお話では最初は花の形態が優勢だったビオランテが再登場したときは獣の形態に近づいていたことに注目し、これを最終的にゴジラに果てしなく近づいていくものと解釈しているのですが、なぜそんなことが起こるのか(という勝手放題な理由づけ)は英理加の口から語られますので、いましばらくお待ちください(汗)
もも
2021年 02月26日 00:46
ビオランテちゃん可哀想
ふしじろ もひと
2021年 02月26日 01:00
もも様こんばんは。再生能力が強すぎて根が1本でも残っていれば復活してしまうビオランテですが、不死身だったらいいかというと、ということだったりするのです……(汗)
ひとちゃん
2021年 02月26日 08:53
>ふしじろ もひとさん
どうも、私なんか表面の戦闘シーン
戦う場面だけ、ザっと見てただけなので
深くは、分かっておりません笑い
中身の(分析って奴)ですね☆彡
続きを楽しみにしております。
ふしじろ もひと
2021年 02月26日 21:38
いえいえ、そもそも架空の物事に後付けで理屈を付けているだけですから分析などというような大層なものでは……(大汗)
あくまで道楽ですので、そういうものとして楽しみにしていただけましたら幸いです(汗汗)