例の小説。職員ストの様子、園児関係は知的障碍室から書き始めています。彼らも様子が変であることは判りますからね。書き始めとは違い、それにも目を向けるように。僕の視野がいつの間にか、広まったわけです。
　ボランティアは施設や子供会に行き、相手の望むことをして、仲良くなるなどの長居や付き合いはせず、用が済めば手を引く。「相手の望むことをする」のは聖書にある愛ですね。気が付くに、本来の仕事もそのようなものです。例えば、電気屋も電気器具を頼むときだけ家に来るでしょ。変に仲良くもしない。お金が絡むか、どうかの違いだけ。社会は本当は愛で成り立っているはず。愛を放棄して、国民が仲良し関係ばかり求めたら、生活も、社会も成り立ちません。また、お金ばかりこだわっても、社会は狂います。愛は理想論でもないわけです。
　何もできなくても、僕はじっくり島田療育園を見てきた。時間はかかりましたが、こうして小説にも。仕事の根が愛ならば、見て、知ることは愛の始まりであるとも気が付く次第です。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

介護関係の人手とお金不足、過剰医薬投与、恋愛への世間の冷たさやその矛盾。やっと施設の個室完備になったものの、島田療育園にあったそれ以外の問題は、福祉関係に限らず、今の日本にもあるわけです。いつ解決するやら。
昔の島田はそのまま今の日本社会の鏡になるし、韓国や中国・台湾、ベトナムなどにも似た状況はあるわけです。
社会や他人の要請に応えてすることが真の仕事ならば、僕の仕事に当たるのかもしれません。１９７４年、石油危機を利用して日本の商社が買い占め・売り惜しみをして、「仕事の目的はお金か」が問われましたね。