いよいよ本日からは、現時点でウルトラマンゼロやポンポス星人5人組が登場する完結作品としては最新のリレー話たる『史上最低の侵略』を始めさせていただきます。今回も前回と同様Aさんからの先行です。
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<『史上最低の侵略』プロローグ>
A
take-00
openning
DECEMBER 1ST PM 13:30
アリーナのミッションルームのモニタには、ソラの運転する戦闘車輌グレー・ハウンドが旧湾岸通を行くのがモニタの夢野シティ地図に表示されている。
「ソラです。現在、旧湾岸通、エリア340-522から524へ移動してます。
やはり、このエリアは、地球外物質反応が桁違いです」
グレー・ハウンドの助手席に置いている、B・i・R・Dノーツには、地球外物質反応を示すゲージの表示が、かなりな数値が出ている。
“…!ソラ、何かとてつもないモノが来るっ!”
ソラに呼びかけたのは、ソラの相棒、ウルトラマンゼロだ。
「これは…! ソラ、すぐに退避してください」
ソラに代わってミッションルームに上がっていた高嶺科学分析部リーダーが叫んだのは、ソラがいるエリアに、唐突に現れた地球外物質反応だ。
ソラからの連絡が途切れたのと、グレー・ハウンドがいたエリアに、巨大な黒鉄色の物体が現れたのは、ほぼ同時だった。
「あれは…まさか!」
モニタを見ていたサヤが青ざめる。
黒鉄色の、巨大な、全身武器といったロボットが、旧湾岸通のスラムにそびえ立っていた。
「インペライザーやないか! まさか、エンペラ星人が復活した言うんか」
タカフミもモニタに写る巨大ロボットに、青ざめる。
「タカフミ、サヤ、今はソラの救出と、インペライザーを食い止めるわよ」
真柴リーダーは既に手袋をはめ、ヘルメットを付けていた。
その真柴リーダーに頷くのは、光成補佐官だ。
「スクランブル、ウィング・オブ・ザ・ホープ。市民、全員避難」
光成補佐官の声を背に、パイロット達はエレベーターへ急ぐ。
「ウィング・オブ・ザ・ホープ、テイクオフ!」
ワルキュリアに乗る真柴リーダーの操縦で、希望のツバサは戦場へと天翔けてゆく。
「リーダー、ゼロです」
倉澤チーフの声とともに転送されてきた映像が、コクピットのモニタに映る。
そこには、ウルトラマンゼロが旧湾岸通のスラムを挟んで、インペライザーと睨み合っていた。
“ゼロ、気をつけろ。インペライザーは、焼き尽くすしかない。
メビウスさんやCREW GUYSを、相当苦しめた相手だ”
“へっ。オレを誰だと思ってる! ここしばらく歯ごたえがねえ敵ばかりで、退屈してたところだっ”
ゼロは鼻を擦るような仕種をして、気合いを入れている。
「いくらゼロが強くても、そうおいそれと勝てる相手ではないわ」
普段はソラの愛機のコクピットの真柴リーダーが、呟く。
「ゼロは、私達のカマラーダ。一人で死地に赴かせるようなことは、出来ないわよ」
イスラエルの炎の天使カマエルの名を抱く真紅の戦闘機のコクピットのサヤが、ローズピンクに塗った唇を噛み締める。
「そやな。リーダー、サヤ、行こうでっ!」
紺碧の光の獅子のコクピットのタカフミが、返した。
ソラを初めとする夢野シティの住民に、『3.4夢野シティ西部』と並ぶ『絶望の暗雲』は、決して過ぎ去った昔話ではない。
“じゃあ、ソラ、さっさと片付けるぜっ!”
“ああ、行こう!”
ゼロスラッガーがゼロの両手に飛び込み、それが巨大な大剣へと姿を変えるや若きウルトラ戦士は巨大な漆黒の壁めがけ駆け始めた!
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ZERO Another BALLAD EXリレーエピソード
『史上最低の侵略』
今ここに、開幕!
take-01 →
https://www.alldesu.com/diary/78272
コメント
もも
2021年 12月19日 01:23
開幕ですね!
ふしじろ もひと
2021年 12月19日 08:19
もも様おはようございます。
take-00から58までの全59話になります。
楽しんでいただけましたら幸いです♪