地熱・火力・原子力。それらの熱で温めた水蒸気で発電タービンを高速回転して、効率よく発電させる。三つは同じ原理であるし、効率は落ちるものの、水力や風力発電も「回す」以上はそれに準ずる原理と言える。一方、日本の火山・地熱研究は明治以来、世界一と聞いている。日本にはそれだけ火山と地熱にあふれた所があるわけです。
ならば、日本で初めて火力発電所が作られた時から地熱発電を多くの人たちが思い浮かべ、作る動きが出たはずだし、それ以前にも水力発電の連想から地熱発電を想う人たちが出たはず。本当にそうなれば、非常に早い時期から日本各地に地熱発電所が生まれ、好きなだけ電気を我々は使い、火力発電は廃れ、原子力発電は行われなかったわけである。地熱はタダだから、電気代も非常に安くなるわけである。フィリピン、インドネシア、北朝鮮、中国・台湾・ニュージーランド、南アメリカ諸国、アフリカのキリマンジェロ山周辺など、地熱に恵まれた国々にも発電技術を提供すれば世界的な影響力も日本は強まり、平和的に大国になれるのに。また、地震が多い以上、アフガニスタンも地熱発電可能かもしれない。
日本の科学技術からすれば、簡単に以上になるのに、歴史を見ると、なぜかその発想も出ていない。非常におかしい。地熱発電に反対というより、無関心、または、気が付かない。理工系大学卒業した人たち含めて、そうである。10年前のフクシマ原子力発電所の事故の後はさすがに目が向いたが、すぐに忘れられ、反原子力発電の人たち含め、今はまた述べられなくなった。地熱発電を公約にしている政党や候補者も今回の衆議院選挙でも見たらない。ミステリーにさえ思う。「地熱は地獄からのエネルギーだから縁起が悪い」という迷信的な思い込みでも我々の間にあるのではないかと、冗談も言いたくなる。
とにかく、これからでも、地熱発電を大規模に進めなければ、日本は貧しくなりますよ。もう一つ。農業工場で小麦や大豆、そばも作り、自給して、その技術を特にアフガニスタンにも供与して。エチオピアとかも。それも地熱発電とセットでするわけですね。