新約聖書によると、イエス様は「男女は父母のもとを離れて一体なり」とあり、また、「愛する者を引き離してはならない」と言っている。キリスト教の結婚根拠にもなっているが、具体的な結婚形式は以上は述べられていない。ということは、多様な結婚形式が本当はある事が判るのではないだろうか。近代以降のヨーロッパや明治以降の結婚形式の根拠にする事は、時代的にも違うからおかしい。
　イエスの時代の結婚は行政に組み込まれておらず、例えば、江戸時代の日本よりも多様な結婚があったはずだ。「ヨセフとマリアは年齢が離れた夫婦だった」とラジオの番組で聖書学者から聞いたこともあるし。歳の差婚は当たり前だった事も読み取れる。
　また、イエスが想定した結婚は、男女が共に神の祈りや真理を求め合った末に魂ごと結ばれるものではなかったか。あるいは、親鸞上人の想定した結婚は、念仏や命を求め合いながら、その結果としてと魂が結ばれるものだったかもしれない。
　聖書も歎異抄も現代風に誤解されている面はあるが、その歴史に立ち返ると、自由さが再発見され、ポスト資本主義の時代に参考になると思う。
　また、「魂が結ばれる」恋愛とか結婚は僕が求め続けていたものだったわけだし、それは真理を共に求め合っている内に自然にできてくるものであるわけです。