これは本拠地にしているmixiの利用を始めてから間もない2007年の2月から3月にかけて、初めて書いた連載記事でした。ですのでこの時点では『ゴジラ FINAL WARS』で幕引きがなされた『シン・ゴジラ』以前の空白期に書かれたものということになります。
ゴジラシリーズはご存知のとおり、幾度かの中断を挟みながら作られてきたため、昭和シリーズ、平成シリーズ、ミレニアムシリーズと大別されていますが、当時僕がこの記事を書いたきっかけは、モノクロの2作を観比べたことがきっかけでした。たった1年しか違わないにもかかわらず、ずいぶん違うなと感じたことで、なにがどう違うのか考え始めたらずるずると深入りしたという、そんな経緯を経て形になったものでした。
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<ゴジラ映画にみる戦争体験の風化 1>
2月が伊福部明さんの亡くなられた月だったせいか、急に白黒ゴジラを観たくなって『ゴジラ』と『ゴジラの逆襲』をレーザーディスクで観直しました。
戦後10年たっていない時代に作られたこの2作は国民の大多数が戦争体験者である時代に作られたものであり、高度成長期の3作目からカラーになったことが象徴するように以後の作品とは違った空気を持っていました。映像で都市を破壊しているのは確かに怪獣です。しかし当時の観客でそれを戦争の記憶と無縁のものとして受け取ることができた人はおそらくいなかったのではないでしょうか。その意味では我々の目に映るモノクロゴジラと封切り当時の人々の目に映ったそれとはフィルム自体は同じでも別のものだった可能性が高いと感じます。戦争体験を持っていない僕がそれを追体験するのは無謀なこととは思いますが、これからしばらくそれを試みてみることにいたします。
なお、これ以後1作目『ゴジラ』を『ゴジラ』、2作目『ゴジラの逆襲』を『逆襲』と表記します。
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コメント
もも
2020年 09月02日 23:40
分かりました
ふしじろ もひと
2020年 09月03日 02:50
もも様こんばんは。
レンタルショップで借りられるようでしたら、時間がおありの時にでもぜひ。