以下だが、当然、中国にも同じ観念はあるはずだ。但し、そこまでは僕は知らないから、書かなかった。
　２０世紀。イタリアにムッソリーニが現れて、ファシスト党を作った。その思想は日本では「市民連帯による社会変革」と訳されているが、連帯には根底に愛があり、不適切な言葉だと僕は見ている。「仲間意識」が日本語に訳した時に近いと。その日本版の亜流にも僕は接した事があったし。それはともかく、仲間意識は構成員の受け止め合い＝愛がなく、キリスト教とは異なる観念である。当時のヴァチカンやイタリアの神父たちが何故その問題を見抜き、反対しなかったのか、僕は疑問に思っている。確かに、ファシスト党もカトリックが反対している資本主義・共産主義の双方に反対していたのだから、その面でファシストに甘かったのかなとも解釈しているが。だが、その思想が世間に長く続けば、キリスト教も崩れる事は見える訳です。ニーチェの「神の死」はドイツなどから出たものであり、社会や信仰が違うイタリアでは簡単には当てはまらないが、イタリアでもキリスト教を崩す要素は社会にあるのかな、とも思います。