Yoga Fit は 1994年に、アメリカ国民にヨガを安全に指導できるヨガ・インストラクターの育成を目的にMrs. Beth Shaw により設立された体系的なトレーニング・システムです。
Yoga Fit はヨガの持つ宗教的なイメージ、ミステリアスなイメージを払拭し、あらゆる年代層が安心して楽しめるヨガのプログラムを提唱しています。解剖学、身体力学、運動生理学など最新の研究成果に基づき、現代人がヨガを実用的なエクササイズとして行なえるよう様々な工夫がなされています。
たとえば、怪我を防ぐために身体が十分温まってから可動の大きいポーズに入れるよう、Yoga Fit では ウォームアップ、ワークアウト、クールダウンという3部構成をとることになっています。また、安全にヨガを行なうために、ポーズをとる際に留意する7つのポイントなども教えられる。ヨガの種類としては、流れのあるポーズで構成されるVinyasa Yogaに基づいているようです。
Yoga Fit では、心の持ち方として「競争しない、判断しない、期待しない、今ここにある自分を受け入れ、呼吸を楽しみ、身体の声をきく」ことをすすめられます。
Level 1-5, 解剖学、セラピーヨガ、シニア向け、子供向け、妊娠前後のヨガ、筋力アップ系、自転車ライフ向けなど、多様なプログラムが用意されていることも人気の一つ。1年に6回、大都市でMBFと呼ばれるMind Body Fitness conference が開催され、多くの参加者を集めています。また、オリジナルCD, DVD, 環境に配慮したヨガウェア(竹素材)などの販売も行なっています。
"Business without a greater purpose, a purpose beyond profit, has no point." というBeth Shaw の信念のもと、Yoga Fit のLevel 1の参加者には最低8時間のコミュニティサービスをすることが求められ、これによってヨガの素晴らしさを一人一人が伝道師となって社会に伝えていけるような仕組みになっています。また、動物虐待に強く反対し、活発な啓蒙活動、寄付も行なっているようですね。
アメリカでブームを超えて文化として定着したヨガは、近年では代替医療、ホリスティック医療の手段としても注目を集めていますが、その背景にはヨガが私たちの健康問題を解決する可能性があるという認識が高まっていることがあげられます。Yoga Fit はこの流れに乗り、現在も全世界で多くの参加者を集め続けています。これまでに育成したヨガインストラクターは延べ10万人以上だそうな。
また、Yoga Fit は全米ヨガアライアンス認定スクールでもあり、RYT200, RYT500 ( Registered Yoga Teacher 200時間、500時間) に必要なTT(ティーチャートレーニング)を受けることができます。
Yoga Fit はスタジオを持たず、トレーニングは全米各都市のスポーツジムや大学、ヨガスタジオなど誘致する側が用意するスタジオにインストラクターを派遣して行なわれます。