近年まで僕も知らなかったが、戦後日本で厚生官僚主導で、ろうあ者への断種、避妊、中絶手術が強制的にされていたとか。僕も驚いた。隔離こそないが、ライ予防法と同じ。ハンセン氏病元患者にしろ、ろうあ者にしろ、日本にいてはいけないのかと。
　そういえば、１９７７年ごろ、福祉会で一緒だった耳の聞こえない男性。就職差別など、ろうあ者の悲惨な話ばかりしていた。もし、女性のろうあ者ならば以上の事を述べ、もっと悲惨話を泣きながらしただろうし、その彼も以上は知っていた以上ﾛ、会の議論展開次第ではそのことをその時点で僕も知ったと。でも、その会は統合教育の話ばかりで、以上の事が出る幕はなく、また、その彼はろうあ児の統合教育に反対の考え方だったから、早くにやめ、僕とも縁も切れた。もったいなかった。
　ろうあ者、脳性まひ、ハンセン氏病元患者の真の問題は、恋愛、結婚、マイホーム，出産の事を通さないと出てこないし、それらの男女双方の声を聞かないとわかりません。恋愛や結婚は友人関係の延長ではないし、封建時代は大家族制、現代はマイホームでゆがめられている厄介なものです。