恋愛のメカニズムは、異性を見るか、異性から言葉を掛けられて、脳が興奮し、遺伝子も活性化し、オキシトシン＝愛ホルモンが大量に脳内に分泌され、恋愛特有のワクワク感、幸福感、生命の充実感が出る事だと考えれる。オキシトシンが発見されたため、今は科学的に解釈できる。メールや手紙の言葉からも恋愛できる事は脳の作用であり、性欲や性器の作用ではない事も判る。脳の作用ならば、高齢になっても恋愛してもおかしくない。
　　また、脳の作用ならば、恋愛気持ちを意識的に禁止や遠ざける事も可能。現に、日本では、１９５０年以前の世代の多くがそうだった。「結婚してたくさん子供を作り、しっかりした家庭を作ること」が明治以来の日本人の多くの人生目標にもなっていた。結婚は親などが相手を決める見合い婚か、小学時代の同級生か先輩・後輩の例が多かった。無論、見合いは恋愛経ず、いきなり結婚だし、学校婚も仲間意識や友情から発展したもの。恋愛と違う。小説にも書かれているように、恋愛は三角関係になったり、既婚者に恋したり、非常な歳差カップルになる事もあり、家庭作りの邪魔になる事が多いせいか、暗黙のタブーにも。これでは対異性にはオキシトシンは出ないが、その代り、生まれた子供たちに対して大量のオキシトシンが出て、多くの子供を育てた。
７０年代に統合教育、反養護学校運動した身障者たちは１９５０年前に生まれた世代。学校縁はそのまま結婚縁だったから、養護学校作りは身障者の結婚縁を阻害するものだと思ったとすると、彼らの事は理解できる。
　因みに、５０年以降に生まれた世代はお見合いをお仕着せと嫌い、また、学校などの仲間関係からの結婚にも魅力を感じず、恋愛を好む例が増えた。恋愛と結婚の混同も多い。異性にオキシトシンが出るわけである。若い時、複数の友人から「君は結婚志向がないね」と指摘された事がある。そうかもしれない。見合いは封建的でおかしいと元々思っているし、仲間婚は魅力は昔から感じなかった。オキシトシンの出し合う恋愛が元々したかったわけである。９０歳前後人達の恋愛する気持ちもわかる気がします。