小説書き。今日は、それまで書いた所に、「恋の相手への期待感」を付け加えました。それも2つの期待感。マイホーム作りのものと、相手の人格。マリア様みたいに優しいと勝手に思い込む事。期待感が独り歩きして、実際とは違う、相手の人格を作り上げてしまう事ですね。映画の寅さんがよくしているものです。何も身障者や寅さんだけでなく、戦後から平成初めに掛けての日本人の恋愛によく見られた現象。でも、それはもちろんフィクションであり、結婚する・しないに限らず、必ず失望します。真の相手を好きになっているわけてはないから。離婚の原因もかなりがそこかも知れないし。
恋愛=結婚=マイホーム作りという、昭和戦後にあった短絡的な観念が以上の強い期待感を生み、「地獄の恋愛や結婚」にしていたようですね。自分とかけ離れた自分の姿で付き合われるのはイヤなものだし、もし、両方がそうで、そのまま結婚して気が付いた時は互いに相手を大嫌いになるわけです。
真の恋愛はただ相手の心をそのまま受け止め合う事です。期待感などは度外視して。受け止め合えるから寂しさもなくなるし、真に楽しくなり、お互いに学び合える。為になるわけですね。戦前と言い、戦後と言い、現代の結婚制度は期待感を生み、恋愛を破壊する面があります。「愛の反対は無関心」と言われていますが、期待感ゆえに相手の人格が曲解され、判らなくなる。期待感も無関心と同じで「愛の反対」と言わざるを得ません。