トシコロ

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トシコロさんの日記

2019年 11月01日 16:04

先駆者ゆえの苦難

(Web全体に公開)

歴史を見れば、いくらでもいる。世界的に有名なのはガリレオだろう。言うまでもない。地動説を唱えたが、古くからある天動説でも火星や木星の動きは十分説明されたため、議論は呼んだが、当時の自然科学も司るヴァチカンから裁判に掛けられ、また、それと対立しているルターが「地動説は悪魔の説。もし、ヴァチカンも地動説を認めるのならば、悪魔に支配された証拠」と述べた手前もあり、火あぶりは免れたものの、ガリレオは自説の撤回を迫られてしまった。物証が見つかり、人々が納得するまでにはまだ間があったわけである。日本の江戸時代の平賀源内も、自由に科学研究はできたが、変人扱いもされている。


  1970年ごろの日本にそのような例だと思われる人がいる。今も生きているそうだが、羽仁進である。有名な映画監督だが、教育にも詳しく、早くから学校に警鐘を鳴らし、娘を学校に行かせず、社会見学を交えて、自分で勉強を教えたため、当時は議論を起こし、かなりの人々から叩かれたわけである。でも、「社会見学」はその後の学校関係で重要さを増す一方だから、先駆的なものがあったと言わざるを得ない。

  僕が更に印象に残っているのは、著書の「放任主義」にも書いてあった「友情ほど、当てにならないものはない。代わって、連帯を求めよ、と子供たちに教えろ」である。後年の僕が想うに、まず「友情」の定義とか、根の説明を欠いている。また、連帯は悪くないが、その根拠を示していない。どちらも世間に述べる言葉としては、おかしいわけである。でも、その後の僕の人生経験からもかなりよく判る。明らかに「友情・友愛」の歴史的な説明を欠いている。舞台はフランス。デカルトから生まれた理性主義が人間関係にも応用され、理性中心の友愛理念になり、フランス革命やナポレオン思想の原動力にもなった。その理念は明治期の日本にも入り、学校現場にも取り入れられた。その事を羽仁氏は指していたようである。良い面もあるが、深い関係にはならず、又、「理性でエゴは越えられないため」、裏切り合う結果になる事も多い。あるいは、ケンカとか。「理性でエゴは越えられない」点の説明を羽仁氏は欠いていた。又、「連帯」は1970年当時も模索の動きはあったが、労働者関係も、主婦関係・身障者関係もうまくいかなかった。悪くはないにしろ、当時は単なる理想論にしかならなかったわけである。羽仁氏は、中勘助著「銀の匙」という小説を推薦し、僕も読んだわけだが、「人間や動物の弱さからの共感・連帯」を訴えた内容。人間との相撲を強いられるダチョウの哀れさ、動物愛護も述べた小説である。文庫本で売られているわけだが。「弱さからの連帯」は聖書や歎異抄にも説かれているが、判る人は判るにしろ、同情的な内容だと思う人たちもかなりいるわけで、当時としては連帯を説く事も難しかったと思う。それに「弱さ」も抽象的な観念であり、それこそ、ガリレオの地動説のように、物証という強力な訴える手段を欠いていた。根拠が乏しかったわけである。連帯の観念は21世紀の遺伝子科学などを待たなければならなかった。今ならば、「同じ遺伝子を持つ人間だから、連帯も当然」と堂々と言えるのに。

  羽仁氏は吃音と呼ばれる言語障碍を持ち、子供の時から色々と苦労された。その影響がどれだけあるかは僕は知らないが、羽仁氏は非常に先駆的な発想を持っている人だと思う。先駆的であるがゆえに、物証や科学的根拠が追い付かず、それらが伴わない発言や行動ばかりして、誤解もされ、孤立にもなった面はあるだろうから、悲しさも僕には感じるわけである。

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