１９８０年前後に裏情報として聞いた、施設の異性園生から求婚されて心傷付いたボランティアと園生のその後はどうだろうか。無論、一つ一つ違うし、追跡調査も不可能だが。今も日本ではかなりがそうだが、当時は結婚＝愛と思われ、求婚を断ることは相手を愛のない地獄の人生に叩き落すことだとされていたからね。相手が身障者ならば、そのストレスは大きい。
　また当時の施設身障者は小さい時からそこで暮らし、就学猶予で小学１年の教育も受けていない例が多く、昼間は職員も楽だから、テレビばかり見ていた。当時の昼間の民放番組は暇な女性向けに結婚を美化したドラマがほとんどで、無教育の施設身障者たちは超甘い結婚への夢を膨らませる。そこにボランティアが現れ、声を掛けられると、恋愛感情でもない、結婚願望が爆発し、求婚にもなった。
　無論、障碍児教育の遅れも根の一つ。また、そのようなボランティアは障碍者に対して、異性のけじめを付けなかったことも問題です。でも、自由恋愛社会ならば大きく違う。結婚を美化するドラマもなく、施設身障者の意識も以上にはならないわけです。さらには、特に地方では「家に障碍者がいるとその兄弟姉妹・いとこの結婚に差し支える」と施設に出される例も多かった。つまり、施設暮らしでも障碍児はないでしょう。人生が変わります。
　富士福祉関係で貴重な事を聞きました。また、今は昼間の結婚美化ドラマはなくなりましたが、夜のそのようなドラマは多い。結婚はかなり破綻していますが、北欧諸国のような自由恋愛社会でもないわけです。今後の行方も気になりますね。