僕に限らず、日本の多くの身障者の自立が遅れ、高齢者福祉も遅れ、ろうあ者やハンセン氏病関係は極めて遅れている理由も、個・個人を大切にしない風土だね。風潮と言おうか。教育や恋愛レスの事にも通じる。
当たり前だが、施設・在宅の別なく、介護は「個人と個人」。要介護者の介護の仕方は一人一人違う。着替え、食事、トイレと。食事は好き嫌いとか、体質に合わないものも一人一人違う。介護時以外の過ごし方もそう。一様に対応するとケンカとか、体質に合わないものを食べさせられて、病気にもなります。また、手話への対応も個人尊重が不可欠。40年前は施設では職員、在宅ではボランティアに一律に扱われ、ケンカも多く、ろうあ者は相手にされない事も多かったわけです。ハンセン氏病関係は、ライ予防法もあり、さらに難しかった。療養所を訪問する人たちも、元患者を画一的に見る例が多かったし。
中には、仲間関係作りからの在宅福祉を目指す動きもありましたが、「健全者・障碍者」と一律に見がちで、ほぼ失敗。そこからはヘルパーとか、個人が大切にされる施設作りの動きにはつながらなかったですね。個人が大切にされなけば、ヘルパーも生まれないわけです。僕もそのような中では居心地が悪かった。
さらには、会社も、新興宗教も仲間・集団主義。共通しています。
以上ならば、個人付き合いに欠けるから恋愛はできにくいですが、結婚は意外に多かった。1970年代まではお見合いの習慣があったし、それが廃れた後も仲間婚が多かった。会社、宗教、福祉団体と。不思議な事に「恋愛に打ち込むと結婚できない」という話を多く聞いた。旧友からも経験談として聞きました。やはり、恋愛と結婚は違うのでしょうか。戦前はさらに個人が無視されていましたが、結婚はしていましたね。謎として記しておきます。