僕も子供の時から90年代まで世代の別なく、多くの人から「恋愛と結婚は違う。恋愛を卒業しないと結婚できない。結婚は複数の仲間の行事だ」と聞いた。70年代にあった若者向け雑誌にも書いてあった事を覚えている。90年代には僕よりも若い世代の人たちからも聞いた。
そうかもしれない。戦前世代含め、純粋に恋愛を求める者は結婚しても離婚しているから。中には、それで結婚しない戦前世代の例もあった。やはり、違うらしい。
「仲間」には家族・親族、地域、宗教関係と含まれる。昭和までは会社も含まれていた。ただし、仲間関係から差別される人たちは結婚が難しい。在日系とか、元患者の親戚など。深刻な差別である。
また、実際は仲間意識みたいなものでは多くの人たちの心は満たされないようで、特に女性の仕事がなかった時は、主婦になっても寂しく感じ、ウツや酒依存症が増え、社会問題化した。また、90年代には主婦が積極的に恋愛し、そのようなドラマも作られた。あと、女性の仕事が増えると、結婚を嫌う女性も激増したわけである。
恋愛は個人間の事。確かに、そのような愛を追求し合っても、以上のような仲間の行事の結婚には至らないと今の僕も判る。また、恋愛に卒業があるかも疑問。あるとして、他界の時だと思う。明治以降の結婚は戦前、戦後とおかしいかもしれない。聖書の結婚は「二人は一体なり」とかあり、これも以上とは違うので、さらにおかしいと思う。
では、幕末以前はどうだったのだろうか。それは宿題としても、「仲間関係では寂しく、満足できない」はかなりの人の本音だし、島田療育園や多磨全生園などの昔の施設とも重なる問題なので、僕はさらに関心深めるわけです。