31日にETVで放送されたその番組を見た。誰でも大変な戦時下の生活、ろう者=聴障者はもっと大変である。空襲警報や爆音が聞こえない。身の危険も判らず、避難も難しいわけだから。
番組ではウクライナの若い男性ろう者が出て、隣国に逃げようと役人に訴えたら、「戦え」といわれ、彼は「コミュニケーションがとりにくいから、戦えない」と答えたという。
確かに、以上の事のほか、上官の命令が聞けないから、ムリ。本人の言う通りである。その役人は何を考えているのだろうか。
ウクライナとロシアの手話は70%が同じで活発にろう者同士は交流したが、今は途絶え、両国のろう者会は戦争をめぐり、意見も鋭く対立。ろう者たちの親愛も引き裂く戦争は悲しい。
避難国先のウクライナのろう者たちも「ろう者への差別があり、苦しい」。どのような差別だろうか。また、ヨーロッパにも根深いろう者差別があるようだ。
悲しく、考えさせられる番組だった。身障者や盲人とも違う性質の問題がろう者に元々あり、戦争で大きくなるわけだ。また、攻めているロシアでも、戦費と経済制裁で多くの高齢者、障碍者、ろう者が苦しんでいることを見落としてはいけない。
(ろう者や唖者たちは障碍者扱いされることを嫌い、そのように自らを述べます。確かに、他の障碍者とは違い、介護される必要はないわけで、彼らの言い分も理解できます。障碍者=要介護者。問題混同はいけないわけだし。ただし、世間では、ろう者という言葉は定着しておらず、判らない人たちも多い。聴障という言葉は判りやすいため、これからは併用します)
コメント
もも
2022年 06月02日 12:23
悲しいですね
望んで障害者として生まれてきたわけじゃないし
望んで戦場で生きているわけじゃないのに
涙が止まりません
トシコロ
2022年 06月03日 18:00
>ももさん
ありがとう。太平洋戦争の日本、朝鮮戦争やベトナム戦争でも同じことがありました。中国や中東でも。