皆様もそうだと思うが、「自分の気持は他人には判らない」とか「女性の気持は男性には判らない」、「○○者の気持ちは○○者にしか判らない」という話を昔からよく聞くし、僕も何かのはずみでそのように述べた事も覚えている。本当にそうだろうか。１００％ではないが、それは大間違いだと今の僕は思う。付き合っている人でも、はるか遠い外国の人たちの事でも、まず、相手を徹底的に思いやる・愛して、それから想像力や洞察力を働かせれば、完璧ではないかもしれないが、誰でも大筋くらいは理解できるのではないか。過去や歴史上の人物も同じである。だから、僕も「マー君」なる人の気持もかなり判り、小説にも書けたわけである。でも、現実には人間同士が判らない事が多い。まさに、愛などが不足しているわけである。
　　でも、いくら思いやっても、気持ちが判らなかった人たちもいる。抽象的な話ばかりしている人たちである。例えば、具体的な社会ヴィジョンを示さないで「社会変革。そうしないと、社会の矛盾を認める事になる」とか言っている人とか、大まかに「障碍者解放」とか「ボランティアとは何か」と言っていた人たちである。又、「セックスしか結ぶものはない」と言っている人たちもそれに含まれると思う。そのような人たちは、それ同士も含め、他人から理解される事はないだろうし、何かのはずみで結婚しても、妻や夫、子供から理解される事もないだろう。そのような人たちは寂しさを連発もしているようである。自業自得と言えば、それまでだが、そのような人たちとの関係は僕も１００％切れている。それゆえ、僕も抽象論は言わないようにしたい。因みに、人伝手に聞いた話だが、抽象的に社会変革を論ずる人たちが左翼系の人達に叩かれた事もあったそうだ。左翼の人たちの立場からすれば、「抽象的に社会変革を唱える人は左翼でも、社会変革活動でもない」との事。無論、右翼や保守、中道でもないわけだが。．．．。