東京ＶＹＳの人たちは地方出身者が多かった。７０％そうだったかもしない。今思うと、各地方社会に昔からある仲良し・優しさ・同情心を都会にも広めて、社会変革して共生社会を作るという発想。でも、「自殺の名所」の高島平団地、麻薬投与などの島田ではそれらの適応は難しかった。全生園の歴史で、その発想は決定的に崩れた。現に、「いくら仲良くしても、伝染病にかかった仲間は差別され、追放され、殺されたみたいになる。仲良し関係はムダだ。人間は恐ろしいものだ」と四国出身の人が言っていたのを覚えている。全生園で、その社会変革路線は消えたと言える。でも、ＶＹＳに限らず、日本の政党や会社は元々以上の性格ではないか。自民党が有名だが、全政党も実は同じ体質である。ＶＹＳの発想では、社会変革にはならないわけだが。
　　そして今。コロナが日本中に。それは昔のハンセン氏病よりもはるかに強烈なパンデミック。ならば、全生園に行った時のＶＹＳと同じ事が大規模、濃い形で日本各地の地方社会で今年は起きていると。市民病院で集団感染が起きたり、葬式の時に。疑心暗鬼になり、仲良し文化はすでに日本では地方も消滅したと思う。これから政党や会社関係もそうなり、激変。政党も今までのものとは根本的に違うものになる。政党自体が消滅していくかもしれない。昔のＶＹＳ消滅の経緯から、ある程度は日本の近未来も予見できると。因みに、都会は都会で、また別の大きな変化が起きている。地方が都会みたいにはならないだろう。・
　　　地方から仲良し文化が消える。結構な事だと思う。何故なら、感覚的に違う人たちはそのような社会の中では溶け込めず、強く差別されるから。精神障碍者、脳性まひ者、アイヌ、韓国系、外国系、聴障者、歴史的因縁を持つ例の差別と。実際、昔のｖｙｓでも聴障を持つ人が溶け込めなかったわけだし。僕も元々「仲良し関係からは共に生きられない」という冷たい見方をしていたわけだし。その他、その路線はキリスト教やマルクス主義とも違うとよく聞いたものだ。その他、「生きとし生ける者を慈しむ」という仏教の発想ともちがうものであるわけだし。歴史を見ても、いわゆるムラ文化は差別の連続でしたね。その流れはこの辺で終わらせる時に来ているようです。