「何かの仲間関係で、福祉農場などの生活共同体を作ると、脳性まひ者は周囲の健全者から差別されて、必ず追い出される」と、昔取っていた身障ミニコミ誌に書いてあったのを覚えています。青い芝という脳性団体の会報の転用として載っていた文です。青い芝にはそのようにして共同体からひどい目に遭い、追い出された脳性まひ者が70年代には多かったようです。判りやすく書けば、「脳性まひ者の運命」と彼らは語っています。
確かに、以上は事実ですが、実際は五体満足の人たちも同じです。会員制の狭い仲間関係は次第に話さずに情感だけで通じ合う錯覚にメンバーが陥り、メンバーしか通じない言葉ばかり話すようになり、甘え合うようになり、ムリも押し付け合ったり、約束も守り合わないようになり、意志疎通ができなくなり、ケンカも多発して、潰れていきます。会社レベルでそうなったのが雪印や東芝ですね。何も脳性まひだから追い出されたわけでもない。意志疎通にものすごいハンディのある聴障者とか、和をどうしても乱す面がある精神障碍者はもっとそうですね。僕は一聴障者が福祉会に合わなかった様子を見ましたし、精神障碍を持つX君が多くの会から追い出されてきた事も聞きました。狭い仲間関係はいけないと思います。
また、脳性まひ者が多く集まり、会を作ってもうまくいかないわけです。脳性まひ障碍もつなぎにはなりません。それで良いと僕は思います。仲間関係ではなく、愛を求めるべきです。もし、まともな仲間関係・意識があるとしたら、それは「同じ人間」という全人類レベルです。それ以外はダメです。国や民族、宗教単位でもダメだと。