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余った給食を持ち帰った教員が処分を受け
話題となっています。


「そのまま捨てるのはもったいないから処分はひどい」という意見も多々ありますが

「処分は適正」という論調も根強く
学校現場の状況をよくご存知でない方が
誤ったコメントを流している事例をいくつか見ましたので

私見を述べます。


以下の記事では

＞教員が「もったいない」と思って、一人で自宅への持ち帰りを判断し、自分と家族だけでメリットを享受していたことは、教育者としては、適切ではなかった

などと書かれています。


「役得」「メリット」などと書かれているところに
大変違和感を持ちました。

給食はすぐ食べる前提でつくられているため
保存料の類いは使いません。

だから
本当は
子どもでも教員でも「持ち帰り禁止」なのです。

しかし
常識を持ち合わせていれば

その日のうちに消費するくらいなら
「腹痛くらいは起こしたとしても」
重大な結果にまでは至らない

それなら
個人の責任で
廃棄を減らす

という考えに至っても
不思議はありません。

食中毒のリスクを覚悟の上で
自分の好きなメニューではなく
残食を食べることを

「役得」「メリット」と表現するのは
違うと思います。


食品ロス問題は
別個の問題で
そのための仕組み作りが必要という御意見には
基本的に賛成です。

しかし
食品ロスについて学習させることは仕事でも
食品ロスをなくすこと自体は
教員の本業ではありません。

それでなくても

教員は
「学習指導」という本業以外に
地域や行政への対応
部活動指導や保護者の愚痴聞きに至るまで

たくさんの「余分な仕事」を抱えています。


個人的に廃棄物処理する代わりに
組織的に食品ロスをなくす仕事を請け負うのは
現実的には相当無理があります。

善意の廃棄物処理が犯罪ということなら
欠席者分の給食を食べてくれる他の子どもたちも
断罪しなければならないでしょう。

それをおかしいと思わない論調は
あまりに近視眼と思えるのです。


https://news.yahoo.co.jp/byline/iderumi/20191227-00156586...

残った給食のパンと牛乳31万円分は公費負担の補食　 持ち帰り教員の処分は妥当か？
井出留美 | 食品ロス問題ジャーナリスト・博士（栄養学）
12/27(金) 11:04