麻薬投与の他、手術の人体実験も島田療育園でも、1970年前後あたりから行われていた。脳のロボトミー手術の実験台に選ばれていた一人の男性園生の手記に書いてあった。仮病の為、彼は免れたが、代わりの女性園生が手術を受けた。彼はずっとその罪意識に悩むわけである。「手記」は職員たちの協力がなければ書けない。つまり、多くの職員も無言で抗議していた事も判る。そこからも職員叩きは僕はしてはいけない事も判る。部分批判だけで良い。
何も島田療育園だけでない。精神病院では、それがどこの国も多いといううわさが絶えない。でも、精神病院は非常に閉ざされた所なので、実態は判らない。昔のハンセン氏病療養所でも多かったそうだ。
更には、在宅関係でも。又聞きした話だが、北海道のどこかの市に住む在宅脳性まひ者が、医者の興味本位的な首の実験的手術を受け、本人も、父母も医学知識がなかったから、言う通りにして、体が手術後は全然動かなくなり、元は歩けていたのに、後は寝たきり生活を余儀なくなれた例もあったそうだ。間接的に僕は伝え聞きしたが、話してくれた医学生も激怒していた。幼い時の僕にも、知り合いが手術治療の話を持ってきて、父が「医者のする事はろくな事はない。モルモットに使う魂胆だろう」とか言って、断ったそうだ。という事は、両親の医学知識がなければ、以上の例と同じになったわけだ。僕も自分の問題でもある。
戦争の時に軍医がほとんど必ず捕虜などを人体実験に使う話は有名である。第一次、第二次世界大戦の他、ベトナム戦争やアフガン戦争でもかなりあったと思う。戦争犯罪として、発覚したら裁かれる。でも、戦争と関係ない時でも同じ事がある。何なのかと。むしろ、平和時の人体実験の問題の延長が、戦争の時の軍医たちの犯罪行為なのではないかと思いたくなる。
NHK教育TVの「フランケンシュタインの誘惑」という、科学者たちのおかしな行為を描いた番組があるが、その一つに、アメリカで精神病の患者たちの脳のロボトミー手術の実験も報道されていた。日本だけでもないのは事実である。世界的問題。
最初は「患者を助けたい」と思った医者たちが、何故、心が狂うのだろうか。極めて難しい問題で、まだ誰も答えは出していないだろう。一面的な推察は多くても。それでは、仕方ないわけだし。無論、僕もわかるわけもない。ただし、今はIT時代。おかしな事も情報が世界中に飛び回り、共有できる時代。原因は判らなくても、医者たちがおかしな情報を多く目にすれば、自制心も働き、全部なくならないとしても、半減くらいはできるのではないか。さらに言うと、病気にかからない人はいないわけで、以上は全ての人たちの問題である。他人事として読まないでほしい。
コメント
もっさん
2019年 08月27日 09:53
海外でその昔、ロボトミー手術が
行われていたのは知っていましたが
まさか日本でもあったとは!!
興味本位で行われた人体実験。。。
とても怖くなりました。
トシコロ
2019年 08月27日 15:45
>もっさんさん
世界の全ての国で行なわれていたはず。特に、精神病院。そこは刑務所以上に閉鎖的な所だからね。戦場を別にすれば、そこが一番ひどい所だと思うし、今もほとんどの国でそうだと思う。極めて難しいわけです。