昨日の朝日新聞の夕刊に、デンマークとスイスのその事が載っていた。その他、今調べた所、マイナス金利を最初に導入した国はスウェーデンだとか。勿論、それらの国々の人々の生活に与えている影響については新聞からは判らない。TV放送や旅行者からの話でも限界があるはずだ。そのような国に住まない限りは判らないだろう。市中銀行金利の他、次第に個人の預金金利もマイナスになっているのかもしれない。そうならば、日本で言う所の「タンス預金」、つまり、手元に財産の現金を置くような人たちは出ないのだろうか。又、どっちみち、預金金利もほとんどゼロだろうが、銀行の預け入れ顧客からは文句が出ないのだろうか。とにかく、21世紀に入り、日本よりもヨーロッパ諸国の方が資本主義の衰退が強くなっているみたいだ。恐らくは、かなりの人たちが「資本主義の終焉」を唱え、そのような本も多く出回っている事だろう。日本語に翻訳されないから、我々の目には入らないだけで。
「ホモ・デウス」という、今後の世界を予測する本を読んだ。ユヴァル・ノア・ハラリ著、日本語版は川出書房新社。ハラリはイスラエル人。イスラエルとアメリカを往復しているような生活の人である。意識はないが、知能が非常に発達する人工知能の未来における影響や懸念について述べている。又、「ITの価値を理解できなかったから、ソ連などは負け、資本主義が勝った」と、共産主義敗退の原因などを分析している。確かに、そうかもしれない。でも、日本やヨーロッパの人口停滞・減少に伴う資本主義の変質については全く書かれていない。やがては、中国も、インドもそうなるのに。成程、イスラエルも、アメリカも移民の国で、今も人口が増え続けているから、日本やヨーロッパで起きている現象については判らないのかもしれない。この未来予測はアメリカやイスラエルには当てはまるにしろ、日本やヨーロッパについてはどうなのかと思った。
話は戻るが、資本主義の行き詰まりはヨーロッパでは深刻らしく、しかも、マルクス主義の夢も今はないため、かなりの経済的に困っている人たちが選挙では極右政党に入れ、極右が伸びているわけである。極右とは言え、時代背景が1930年代とは違うため、ナチス復活はないと思うが、そこからもヨーロッパの資本主義の行き詰まりの深刻さが見えるわけである。
新聞で伝えられている事は上べだけだから、色々奥を察する必要がある。又、本も著者のお国により、内容が違うから、それも同様である。新聞と本の鵜呑みは良くないわけである。
コメント
もも
2019年 08月22日 11:58
鵜呑みは良くないですね