トシコロさんの日記

2019年 06月07日 13:47

孔子の女性観の問題

(Web全体に公開)

僕が孔子の事を知り始めたのは、1971年、高校1年の時である。学校の古典文学の時間に習い、また、NHK教育TVの同様の高校生向け番組でも学んだ。丁度、その時は本家の中国では、文化大革命の末期で、「孔子批判」のキャンペーンが繰り広げられていた時期だから、なおさら印象的だった。孔子は大変為になる事を述べたし、これからの福祉や教育、結婚生活などの参考になると思われる事も語ったが、50年前の中国で大々的に批判されたように、女性差別とも思われる事も沢山語ったため、現代に生きる我々はその問題も客観的に見なければならないだろう。


  確かに、「女子と小人は養い難し」とか、「君子の交わりは和して同ぜず、女子と小人の交わりは同じて和せず」など、額面だけ読めば、女性差別である。それゆえ、1965年ごろから、中国で紅衛兵として地方に行った女性たちがそのように言われて、そこから孔子批判が始まったと、72年ごろの日本のNHKでは解説がなされた。女性の立場としては、怒るのも当然だと思う。でも、怒る・批判と同時に、孔子がそのように述べた当時の中国の社会背景も調べて、考慮する必要もあると思う。女性の人権はかなりの世界の地域で、近代までは余り認められていなかった。ヨーロッパでも、1800ごろのナポレオン法典までは明文化されていなかったようだし。ましてや、2500年前。中国では男性のほとんども諸王の命令で徴兵されて戦地に簡単に行かされた時代。戦力にならない女性たちの人権は余り顧みられていなかったわけだ。中国の春秋戦国期の様子を描いた長編小説、宮城谷昌光著「湖底の城」の中には、大事な御客をもてなすために自分の妻を殺して、その肉を調理して、差し出した記録も書いてある。中国の当時の様子を徹底的に調べて、書いた作品だから、その話はフィクションの面が多くても、そのような事も実際にあったと見て間違いないだろう。

  孔子も優れた人とは言え、時代的な影響もかなり受けていた。女性の人権とか気持ちの事には気が付かなかったから、後世から見て、差別的だと思われる事も述べ、更にその後、そのような面を発達した封建制度に生きた支配者たちが統治に利用したわけだ。同様の例は、中世ヨーロッパでの新約聖書にもある。パウロは「権威に従いなさい。皇帝に従順になりなさい」を為政者たちは利用して統治に使った。それ故に「パウロはダメだ」と述べていた無教会派の知識人の文も新聞で読んだ事を記憶している。この件も解釈が難しく、パウロが生きていた時代のローマの社会状況を徹底的に調べないと、本当の事は出てこない。簡単に否定はできない事だと思われる。

  そして、現代の男女平等社会に於いて、孔子の述べた事も再解釈すべきだと。そうすれば、政治や福祉、教育から、結婚生活に至るまでのかなりのヒントも出てくるだろうが。

  人類の古典は冷静に読むものである。冷静さを欠いて、それにのめり込むと原理主義になるし、「古いから」と言って無視する事はもったいないように思われる。

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