７８年。盲学校。そこに僕は行かなかったが、印象的な話。ＶＹＳ会員の数人が「活動場で見た事を社会に伝える」というＶＹＳ社会変革方法を述べた所、労組・左翼系の教員たちが「それは甘い」と即座に否定し、「労働者の生活の困窮」みたいな事を延々と話し始めた。少なくとも、二人のＶＹＳ会員から、左翼関係の説教への怒りと否定の声を聞いた。一つには、「社会変革」の内容が違った面もあるね。
　　今の僕が気が付くに、左翼系の教員たちは資本論を下敷きに、「真の社会変革」を説いたと。資本論には、弱者で生活に苦しんでいる名もなき労働者たちが連帯し、資本主義の矛盾是正の運動をしていく様子が描かれているから。また、資本論の下敷きにもなった新旧聖書には労働者に限らず、虐げられた名もなき弱者が連帯し、社会を変革していく様子も描かれている。親鸞上人の歎異抄からも同様のものが読み取れる。聖書などはともかく、左翼系の先生たちは「お前らは弱者と連帯しているのか。誰とも連帯できないで、社会変革運動したら、社会を破壊するだけだよ。止めなさい」と言ったわけだが、盲学校に行ったＶＹＳ会員のほとんどは資本論も、新旧聖書も読んでおらず、先生たちの意味が判らなかった。すれ違いに終わった。
　　近年、僕は資本論を読み、以上の事に気が付いたし、ＶＹＳ流社会変革は（元々不賛成だったが）もっとおかしい事に気が付いた。社会改悪だね。又、基礎勉強不足でも。資本論、聖書、歎異抄の一つだけでも読むべきだ。読めば、ＶＹＳ流はおかしい事に気が付く。
　　男女交際にも絡んでくる。社会変革もただ訴える・働きかけても始まらないが、対異性も同じだから。対異性とまず連帯しないと。弱さを感じ合って。それをしないで、ＶＹＳ流社会変革策みたいにただ訴える。何もできない。笹川・ムッソリーニ思想は何も結ばないわけです。