今日も10時から漢詩の講座を聞きました。その中の一つ、「剣門の道中にて微雨に遭う」を紹介します。
剣門道中遭微雨
衣上征塵雑酒痕/遠遊無処不消魂/此身合是詩人未/細雨ロ驢騎入剣門
衣上の征塵(せいじん)、酒痕を雑(まじ)う/遠遊、処として魂を消さざるは無し/此の身は合(まさ)に是れ詩人たるべきや否や/細雨、驢に騎りて、剣門に入る。
一行目は、旅で汚れた衣服には、酒の染みもつき。二行目は、遠くへの旅は、魂が消えるような出来事ばかり。三行目は、私は、詩人として生きて行こうか、そうではないのか。四行目は、細かい雨が降る中、ロバにのり、剣門に入っていく。
昔の旅は本当に難事業。大変でした。着替えもほとんど持っていなかったから、着物には汗と土、酒などの汚れがたくさんついて。魂が消えるかと思うほど、厳しい事の連続。詩人としてこれからどう生きようか。ロバに乘り、剣門山という難所を越えていく。
昔の旅は厳しかったですからね。特に、陸游の時代は、満州からの金王国と交戦状態だから、その時の旅はものすごく厳しいわけです。
写真はその険しさを思わせる剣門のものを選んで。剣門山。ガケばかりですね。かなりが記念碑やお寺が入った写真ですが、陸游の頃はそれらはなかったから、僕のイメージに合わないわけです。インターネットの写真はどこの国でも、観光誘致用が多いから。無論、陸游はそれどころではなかったし、現代の観光の観念は当時の人たちにはないわけです。
コメント
Yoshi
2019年 02月09日 15:33
昔の旅は まともに食べることもできなかったと思うし
もちろん 風呂にも入れませんもん
本当に大変だったでしょうね~