トシコロさんの日記

2019年 01月28日 14:10

明治期の日本医療の漢方切り捨て

(Web全体に公開)

  「健康保険が使える・漢方薬・処方と使い方(木下繁太郎著・新星出版社・1990年刊)」という漢方薬を判りやすく説明した本を持っており、時々目を通します。今回の冷え痛みで読む機会が更に増えました。木下繁太郎は1925年から94年。医学博士で、漢方薬の研究などに一生を捧げた方です。


  以上の本の前書き部分に、木下博士は明治期の日本でそれまで活発に用いられてきた漢方薬の切り捨てを批判しています。明治期、日本の医者のエリートたちは盛んにドイツに行き、当時の近代医学について学びました。確かに、当時のドイツの医学進歩は物凄かったですが、反面、古くからの医療法や薬も盛んに使われていました。木下博士によると、その薬は「漢方薬に似た植物療法」だそうです。そのような事を日本から視察した医者エリートたちは、気が付かなかったそうです。そして、日本古来からある漢方薬などの療法を「時代遅れ」だと思い、日本に帰り、そのように報告し、それで漢方薬は日本では切り捨てられ、今に至っているとの事。ドイツの以上の植物療法はその後も続けられ、「現在でもある」らしいです。そう言えば、ドイツに限らず、ヨーロッパでは、昔も、今も風邪を引くと、シナモンやショウガの入った紅茶を飲む事をよく聞きます。シナモンも、ショウガも体温を高め、その結果、免疫力を強め、ウィルスなどに打ち勝つようになり、軽い風邪ならば、それで治るわけです。また、シナモンは中国では「桂皮」と呼ばれ、漢方薬の一材料であるし、ショウガも同じです。僕が風邪予防のために冬季に飲んでいる漢方薬にも、その2つも含まれています。


  風邪に絞って述べると、日本などの東アジアでは、その他に葛も薬として用いられてきました。葛も体温を上げる効果があります。その他、梅実には抗ウィルス効果もあるわけです。とにかく、風邪を引くと体熱が上がるのは、免疫力を高めようとする体の作用ですね。頭部は脳の保護のために冷やす必要がありますが、体熱を下げてはいけません。下げると、免疫力も高まらず、そのまま体内でウィルスが増えてしまうわけで、逆効果です。でも、誰でも判りそうなそのような事を知らず、中には解熱剤を与えて、風邪を長引かせたり、悪化させるような医者もいる。そのような医者が増えた理由も、その医者の不勉強だけでもないでしょう。理由の一つは、明治初期まで「風邪には暖める」を基本とした伝統的な漢方医療を切り捨てた事にも原因があると僕は見ています。

   また漢方には「未病」という考え方があり、病気になる前に体内バランスを整えたり、免疫力を高めて病気を防ぐ発想があります。その為の漢方薬も多いです。僕も飲んでいます。でも、それが明治期にかなり切り捨てられたため、そのような薬は飲まず、早くに体内バランスが狂ったり、免疫力が衰えて、いきなり重い病気にかかるような人たちも増えているようで、問題になっているわけです。

  木下博士は以上の日本の状況も気に掛けられていました。いきなり重い病気になれば、本人は非常に辛いし、ご家族も苦労する。日本国の健保も赤字が増える。大変ですね。

  因みに、僕は思うのですが、シナモン・桂皮やショウガ、クズは食べ物でもあるように、漢方薬を多くの人が使えば、自然と体に良い食品の知識も人々に行き渡り、例えば、冬はそのような食べ物を多く飲食するとかすれば、その分、風邪などにかかる人たちも減り、医者にかかる率も減り、結果的に健保の赤字も減るのではないかと。

  木下博士が嘆いていたように、今の日本医療の狂いの根の一つは明治期にあったのかもしれません。病気にかからない人はいないように、それは全ての人の問題です。医者になれなくても、市民として関心くらいは持つようにしたいものです。

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